11月 「恩師の面影」
少しずつクリスマスに近づいてきました。
今回の教員による投稿「Teachers’ Voice」のご担当は立花先生です。
立花先生は恩師との思い出ともに推しの場所について語ってくださります。
私自身の人生において重要な影響を与えてくださり、感謝や尊敬の念を抱く人の中でも、関西学院大学(社会学部)・大学院(社会学研究科)時代にゼミでご指導ご鞭撻を賜り、多大な影響を受け、薫陶を受けた恩師が、浅野 仁 先生(関西学院大学および関西福祉科学大学・名誉教授)です。
教員として同じ職場に勤めていた私は、浅野先生が療養されてから、職場と病院やご自宅の間の連絡係として、何度も先生の許に伺う機会を頂きました。
その際、先生の教育や研究に関する貴重なお考えをお伺いし、思い出話に花を咲かせました。
思い出話は、いつも学生との思い出で、ゼミで学内散策したことやゼミ合宿やゼミ旅行、ゼミの同窓会等の懐かしい思い出ばかりでした。
よく一人ひとりの学生を深く覚えてくださっていることに、感心と感謝しかありませんでした。
しかしながら、浅野先生との思い出の場所は、ゼミの同窓会を開催した「新月クラブ」(教職員食堂)は2002年の閉館後に取り壊され、ゼミ生が共に学んだ旧社会学部校舎は2012年に完全に解体され、浅野先生の研究室が当初あった「池内記念会館」(第2教授研究館)は2025年2月に取り壊され、徐々に浅野先生や学友との思い出の場所が失われていきました。
そして浅野先生が2015年10月26日に永眠され、参列した同窓生みんなで人目も憚らず大号泣しました。
同窓生から「関西学院大学へ来た際に、浅野先生を偲ぶ場所を検討してもらいたい」という要望が多数寄せられ、「浅野仁先生を偲ぶ会」の開催(2016年4月10日)時、関西学院大学のご理解ご助力により、E号館北側(研究室が第1教授研究館へ移転後に、浅野先生が毎日通っておられた場所)に、同窓生でヤマモモを植樹することになりました。
福祉や介護の職務経験のある浅野先生が、常々学生に現場実践の大切さとして伝えておられた「実践は理論を超える」という言葉をプレートに刻字しました。
当時より、ヤマモモは、随分と大きくなりました。この場所は、甲山からの心地よい風が通り抜けます。
西宮上ヶ原キャンパスに行くと、ヤマモモを眺めながらベンチに座って物思いに耽っていると、あの頃を思い出します。
一人静かになれる場所、それが私の推しの場所です。
もし、関西学院西宮上ヶ原キャンパスへお越しになることがありましたら、E号館前のヤマモモをぜひご覧ください。
(立花 直樹)