9月 「あっ!あぶないっ!!」
9月に入りましたが残暑が厳しいですね。
今回の「Teachers’ Voice」をご担当くださるのは小見先生です。
夏休みに観に行かれた絵本原画展から感じたことをお話しいただきます。
夏休みに酒井駒子さんの絵本原画展を観に行きました。
展示の中に、「あるひ、はんなちゃんはね。めがさめたのでおきあがってみたら、まだよるだったんですって──。」からはじまる絵本がありました。
はんなちゃんたら、暗やみの中で、大胆にも、ないしょで冷蔵庫のサクランボを食べたり、猫のチロにミルクをやったり、おねえさんのお人形を勝手に借りて遊んだりしています。
一方わたしは、最近、夜中に目をさますと、妙に喉が痛いような気がして、もしかして感染したかも!だれだれにまず連絡?この先の仕事は?…と、気になりだして、なかなか眠れなくなってしまいます。
おなじ夜中に目をさましても、大人は、特に歳をとると、心配や不安ばかり思ってしまうもの。
これしてダイジョウブ?とか、これはしたらダメとか思わないで、自分でやってみたいことがいっぱいあって、思いついたらもうしている――そんな「はんなちゃんの時代」は、はるか遠く、懐かしいものになりました。
原画展を見て一週間ほどしたある日のこと、門戸厄神から聖和に向かう道の歩道で、わたしの少し前を、お母さんと二人の小さい姉妹という親子連れ、そして別の女性がそのすぐ後ろを歩いていました。
突然、妹のほうが、車道にぽんっとジャンプして飛び出しました。
その瞬間、隣にいたお姉ちゃんが「あっ!あぶないっ!!」と大きな声を出し、0コンマ何秒か後に、お母さんが車道にさっと出て妹ちゃんを確保!
その0コンマ何秒か後に、直後を歩いていた女性とその少し後ろにいたわたしが「あっ!」と小さく叫びました。
飛び出したのは、おそらく2歳さん。ジャンプできるのが急に見せたくなっちゃったかな。
もちろん、後先のことは考えていません。誰より早く、大人たちに危険を知らせたお姉ちゃんは、5歳か6歳ぐらい。
自分がいちばん妹の近くにいて、とっさに大きな声が出たのでしょう。
おなじ子どもなのに、3年ほどの違いってすごいなぁとその成長に感激してしまいました。
子どもたちは、誕生から毎日、この世界を経験し、吸収し、驚くほどのスピードで育っていきます。
その貴重で、かけがえのない幼い日々に触れるわたしたちは、それを心から楽しみ、大切に見守っていきたいですね。
(小見 のぞみ)