7月 「虫捕り」
早々に梅雨が明け、暑い夏がやってきました。
今回の「Teachers’ Voice」をご担当くださるのは碓氷先生です。
今回は甥っ子が虫を捕まえた経験から感じたことについてお話下さいます。
現代は間接体験や疑似体験が多くなっていると言われていますが、子どもの成長や学びには直接体験が重要です。
直接体験することで、好奇心や探究心が駆り立てられ、自ら多くのことを学びます。
保育の現場では、子どもが心を動かし、好奇心や探究心が育まれるような直接体験の機会を大切にしています。
今回は、「虫捕り」の体験についてお話したいと思います(虫が苦手な方もお読みください)。
幼い頃に虫捕りを体験した人は多いでしょう。 虫捕りを通して、子どもは「探すワクワク感」「見つけた喜び」「捕まえた嬉しさ」を感じ、虫に触れて生き物の不思議さやおもしろさを知っていきます。
私の甥のKは大の虫好きで、小さい頃によく一緒に虫捕りをしました。
春はダンゴムシやチョウチョ、夏はカミキリムシやセミ、秋にはバッタやコオロギなど、季節によって出現する様々な虫を捕まえました。
Kは虫を捕まえると、その動きを眺めたり、触ってみたりと、まるで虫と遊んでいるかのように夢中になっていました。
虫の図鑑が愛読書で、身近にいる虫から難しい名前の虫や外国の珍しい虫など、様々な虫のことを熱心に見ていました。
数年前のある時、Kと駅のホームで電車を待っていると、とてもきれいな虫がいるのを見つけました。
「何かきれいな色の虫がいるよ」と言うと、Kは「チョウトンボや」と言ってさっと捕まえ、そのきれいな青い羽をじっと観察していました。
「初めて見たわ。きれいやね」
「Kちゃんも初めて見た」
「初めて見たのに、チョウトンボってよくわかったね」
「図鑑で見て知ってた」
「持って帰ってお兄ちゃんに見せる?」
「チョウトンボはちょっとしかおれんから逃がしたげる」
Kはしばらくチョウトンボを観察すると、そっと空に向けて放しました。
Kは直接チョウトンボに触れることで、図鑑からはわからなかった触った時の感触や羽ばたく様子を知り、きっとKにとっての感動体験となったことでしょう。
皆さんも子どもと一緒にこのような体験をしてみたいと思いませんか?
(碓氷ゆかり)