9月 「夢に向かって!」
学生時代、私には、幼稚園の先生になる夢ともう一つ夢がありました。それは、絵本作家になることでした。その当時、イラストレーターであり、絵本作家でもある永田萌さんにとても憧れていて、関西で開かれる展覧会には必ず足を運び、絵本にサインをして頂きと今でいう、「推し活」まがいの事をしていたように思います。永田さんは当時、カラーインクの魔術師と言われていて、可愛らしい妖精たちを美しいカラーインクで描かれていました。私はその世界に憧れて、自分もカラーインクを揃えて、永田さんの技法を真似て描いていました。
大学3回生の時、授業で絵本を作ることがあり、友達は実習や現場で使えるような可愛い子ども向けの絵本を製作していましたが、私はすっかり永田さんに影響されて、イラスト中心の詩画集を製作しました。
テーマは「少女の四季」です。春夏秋冬のお花や風景を描き、そこに少し大人びた詩を付けていました。今読み返すと、とても恥ずかしくなります。
ここでは、イラストの一部を載せておきます。
楽しい学生生活もあっという間に終わり、一番の夢、幼稚園に就職しました。そこで出会った子どもたちの表現力の素晴らしさに圧倒される毎日。子どもたちのおかげで自分ももっと絵が描きたくなり、 吹田の筒井勝造形美術研究所に通い始めました。ここでの学びが、作家としての歩みと、子どもの造形教育の研究の一歩に繋がったと思います。グループ展や公募展のチャンスも頂き、作家さんとの出会いもこの頃から広がっていきました。
絵本学会に入り、本格的に絵本制作に取り掛かり始めたのは10年ほど前です。この夏、以前東京都美術館に出展していた「さくらのおひめさま」という絵本に目を止めて下さった美術家の方からお声がかかり、『花美術館』という美術雑誌にイラストが掲載されました。
学生時代の作品と並べてみると少しは成長したのでしょうか…?
ゆっくりゆっくりと、まだまだ夢に向かって進みたいです!
(手良村昭子)