建学の精神・教育理念
関西学院短期大学は、聖和短期大学の建学の精神と教育理念を引き継ぎ、キリスト教主義に基づき、神が私たち一人ひとりを愛してくださっていることを知り、イエス・キリストが示された生き方にならって、他者-特に幼い者や社会的に弱くされた者たち-に仕える働き人を養成するために建てられています。そして、この建学の精神を “All for Christ”「キリストに心を向けて」や“Seiwa College for Christian Workers”「キリストの働き人を育てる聖和」という言葉で表してきました。
また、ここに集う一人ひとりの全人的で調和のとれた成熟のために、3つのH-Head:真理の探求、Heart:自分を愛し人を愛する心、Hand:奉仕と実践―を大切にすることを教育理念としています。教育目標(学則)
「キリスト教主義に基づく豊かな人間性、保育に関する専門的知識と実践力を兼ね備え、 子どもの最善の利益に貢献できる保育者の育成」(学則第1条第2項)
保育科は、保育者養成における140年の伝統と多くの先達の情熱を受け継ぎ、専門職として乳幼児の保育に携わる者を幼稚園、保育所、児童福祉施設などに送り出してきました。そして今も多くの卒業生が全国各地および世界で活躍し、高い評価を得ています。
今日、乳幼児期における保育と教育の重要性がますます高まり、保育が多様化するなか、豊かな人間性、専門性、実践力を兼ね備えた保育の専門家が求められています。本学科は、キリスト教精神に基づく豊かな人間性をもち、このような社会のニーズに応えることのできる保育者の育成をめざして教育・研究活動を行っています。
本学では、ほとんどの学生が幼稚園教諭免許状と保育士資格の両方を取得し、幼稚園、保育所などに就職するため、2年間のカリキュラムは、講義による専門的知識の習得はもちろんのこと、実習や演習科目など実践的な学びの経験を重視し、保育の場で真に活躍できる専門性と実践力を身につけることができるように編成されています。また、学生一人ひとりの個性や感性、人間性が豊かに育まれるような環境づくりに努め、少人数クラスでの授業やアドバイザー制度などによるきめ細やかな指導やサポートを大切にしています。
取得学位
短期大学士(保育学)
免許・資格取得
幼稚園教諭二種免許状
保育士資格
社会福祉主事任用資格
児童厚生二級指導員資格
認定ベビーシッター資格
おもちゃインストラクター資格
認定絵本士
ピアヘルパー
めざす人間像、めざす短期大学像
めざす学生像
“Mastery for Service”を体現する世界市民をめざし、キリスト教主義をとおして、世界への視野、幅広い知識、保育に関する深い専門性と実践力、豊かな人間性と自らを律する強さと主体性を身につけ、多様性への理解を深め、子どもの最善の利益に貢献するために、他者、特に幼い者や社会的弱者への深い愛と共感をもって、隣人・社会・世界に奉仕する学生。
めざす教員像
関西学院は、キリスト教主義に基づく教育を「建学の精神」とし、スクールモットー"Mastery for Service”を体現する創造的かつ有能な世界市民を育むことを使命としている。関西学院短期大学は、このミッションステートメントを実現するために求められる教員像を次の通り定める。
(教育者として)
保育に関する専門的な知識や技術を教授し、質の高い保育者を養成する能力を有する教員。学生の夢の実現に向けて、よりよい教育に努め、学生の成長を喜びとし情熱を持って取り組む教員。
(研究者として)
保育に関する専門性をもち、研究に誠実かつ熱心に取り組み、広く社会に貢献し、必要とされる教員。
(組織の構成員として)
本学の教育や運営のために、自らの優れた知識・能力を生かし、互いに協力し高めあうことによって短期大学全体の充実・発展をめざすことのできる教員。
(人として)
学識、識見、人望、人徳を備え、誠実さをもった魅力ある教員。
ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー
ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)
1 本学は、キリスト教主義に基づき「他者−特に幼い者や社会的に弱くされた者たち−に仕える」働き人を養成する学校としての長い歴史と伝統を受け継ぎ、次のような力を備え、隣人・社会・世界に奉仕する人を育成します。
1.保育者に求められる基礎的教養および、専門的知識と技術を備えている。
2.保育を実践するための思考力、判断力、表現力を身に付けている。
3.他者、特に幼い者や社会的弱者を共感的に理解し、仕える態度を備えている。
2 本学は、本学が別に定める卒業のための授業科目及び単位数を修得した学生に「短期大学士(保育学)」の学位を授与します。また、幼稚園教諭二種免許状及び保育士資格等の免許・資格を卒業時に取得するためには、本学が別に定める授業科目及び単位数を修得することが必要です。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
今日、乳幼児期における保育と教育の重要性がますます高まり、保育が多様化するなか、豊かな人間性、専門性、実践力を兼ね備えた保育の専門家が求められています。本学は、このような社会のニーズに応え、子どもの最善の利益に貢献できる保育者の育成を目指します。
本学は、幼稚園教諭二種免許状・保育士資格の取得のために、教育職員免許法ならびに児童福祉法施行規則に基づいた教育課程を編成し、学生が保育実践の基礎となる人間観、子ども観、教育・保育観を学ぶとともに、保育者に必要とされる知識や技術を習得することを目指しています。そして、保育現場での様々な問題を解決するための思考力・判断力・表現力等を養い、主体的に取り組む態度を育成します。
1.関西学院のスクールモットー“Mastery for Service”を体現するための基礎的な学びとして、卒業必修科目「関西学院・聖和学」を1年次春学期に配置します。また、本学の建学の精神であるキリスト教主義に基づく豊かな人間性を備えた保育者を養成するために、卒業必修科目「キリスト教学」「キリスト教保育Ⅰ」を配置します。
2.保育の本質・目的を理解するために、教育・保育・福祉などの基本的な理論を学ぶ科目を配置します。
3.保育の対象理解のために、心理・保健・栄養・家庭支援に関する科目を配置します。
4.保育の内容および方法を理解するために、保育内容・乳児保育・養護・相談支援に関する科目を配置します。
5.上記2~4の科目については、理論と実践を総合的に、かつ基礎から専門へと系統立てて学修できるように配置しています。
6.広く社会的な知識を習得するために、保育者として必要とされる一般教育科目を配置します。
7.1年次春学期に幼稚園の見学や行事に参画する「基礎演習」で保育者としての基本的な姿勢について学び、2年次には、「保育学研究演習」において、保育内容・児童文化・子育てなどのテーマを定めその分野に関するより専門的な知識や技術の習得を目指します。
8.教育・保育の実習に関しては、観察実習から責任実習へと段階的に実践力が身に付くように、実習の時期を考慮して配置します。また、実習に効果的に取り組むことができるよう、少人数制の事前事後指導を実施し、実践力の向上を目指します。
アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)
本学は、140年の伝統と多くの先達の情熱を受け継ぎ、専門職として乳幼児の保育に携わる者を幼稚園、保育所、児童福祉施設などに送り出してきました。今日、幼児教育と保育の重要性がますます高まり、保育が多様化するなか、豊かな人間性、専門性、実践力を兼ね備えた保育の専門家が求められています。本学は、キリスト教主義に基づく豊かな人間性をもち、このような社会のニーズに応えることのできる保育者の育成をめざし、次のような人を求めています。
求める学生像
1. 関西学院のスクールモットー、関西学院短期大学の教育理念に共感する人
2. 幼児教育・保育を真剣に学ぼうとする人
3. 子どもを愛し、子どものために豊かな人間性を養おうと努力をする人
入学者選抜の基本方針
本学の教育理念・目標に合致し、保育者としての適正な人格と能力を兼ね備えた学生を選抜するために、学力の3要素である「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」について、それぞれの入学試験において評価の比重(重視するもの)を変えて評価します。
[総合型選抜入試]
保育者として必要な能力や資質を備えているかについて「主体性・多様性・協働性」を重視しつつ、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」と合わせて総合的に評価します。
[学校推薦型選抜入試]
保育者として必要な能力や資質を備えているかについて「知識・技能」および「思考力・判断力・表現力」を重視し、「主体性・多様性・協働性」と合わせて総合的に評価します。
[一般選抜入試]
保育者として必要な能力や資質を備えているかについて、「知識・技能」を重視して評価します。
[社会人入試]
社会人としての経験をふまえ、本学の建学の精神に賛同し、学び直そうとする思いや新しい分野を学修しようとする意欲を評価します。
教育研究目標
1.保育に関する専門的な知識や技術を教授し、保育者として高い資質・能力を育む。
2.保育に関する研究成果を発信するとともに社会に還元し、保育界、地域社会との連携を強化する。
3.一人一人の学生の夢の実現に向けて、学生支援を強化する。
学習成果
関西学院短期大学は、キリスト教主義教育によって、「“Mastery for Service” を体現する世界市民」の育成をめざし、専門的知識と実践力を備え、他者、特に幼い者を愛し仕える保育者を養成することを使命としています。その実現に向けて、教育理念である3つのH “Head:真理の探求、Heart:自分を愛し人を愛する心、Hand:奉仕と実践”のもと、「学習成果」として、全ての学生が卒業時に身に付けるべき<知識・技術><汎用的能力><態度・志向>を以下のように定めます。
この「学習成果」は、2年間の修業期間において、実習、授業などの「正課教育」だけでなく、チャペルアワーやアドバイザーアワー、クラブ・サークル活動および、ボランティア活動などの「正課外教育」によって養われます。さらには友人や教職員との交流、キャンパスの豊かな自然も含めた大学の「環境」によっても育まれます。
<知識・技術>
1.保育者に求められる基礎的教養の修得
2.保育に関する専門的知識及び技術の習得
3.保育に関連する免許・資格の取得
<汎用的能力>
1.論理的な思考と判断力
2.多様な人々と人間関係を築く力
3.主体的な行動力
<態度・志向>
1.保育者に求められる倫理観
2.他者への愛と共感
3.社会に奉仕する使命感